ひよこ風呂(仮)

元ジャニヲタで現ヅカヲタの観劇記です。たまに歌舞伎も

しどりゅーさんに乗っかる話

久しぶりに管理画面を開いたら、こんな記事書いてあったっけ?という下書きがいくつかありましたが、もうそれらを書き終えることはきっとない。と開き直って最近の話をします。

 

スカステがHD放送になったおかげでレコ残量に苦しめられている毎日です。先月のタカニュを再生すると画質が悪すぎてびっくりしますね!HD放送ありがとう。そして毎月楽しみにしている樹里さんの音楽同好会で、ゲストの紫藤りゅうくんがあるドラマを推していたと友人から連絡が来ました。慌てて再生。

そのドラマというのがこちら。 

 

www.bsfuji.tv

 

 しどりゅー、握手しようか(できません)。

 

私もしどりゅーと同じくこのドラマはヅカでやるべきだと思っている一人です。ほんっとしどりゅーありがとう。握手したい。

実は特に韓流ヲタという訳ではないのですが(見たことがある韓流ドラマは10本以下)、このドラマは大好きです。何がいいって子役がいい。全20話のうち6話までが少年時代なのだけど、これは結構な割合だと思いませんか。朝ドラだって半年のうち、1か月もないのでは。でもずっと少年時代が続いて欲しいと思えるほど素晴らしいです(それだとただの2人がくっつくまでのお話にしかならないのですが)。子役の皆さんの素晴らしさを語ると止まらないのでとにかく見てください。しどりゅーも言ってたけど、全20話と韓流ドラマにしては短いのでとっかかりにはいいと思います。これを初めての1本に薦めてくださったのはゆーちゃんさんなのかな?ゆーちゃんさん、さすがです!

 

ざっと説明だけさせてもらうと、画像からも分かるように主人公とヒロイン、その2人にそれぞれ恋をする男女、の4人がお話の軸で、それに加えてヒロインの兄と、その親友(男)という重要な男性の登場人物が2人。ほら、もうこれだけで宝塚でやりやすいじゃないですか。しかもその親友役は別格男役さんにやっていただきたいと思える役。もう完璧。

主人公は朝鮮王朝(架空)の世継ぎの王子で15歳、ヒロインは王朝の重臣の娘で13歳の時に偶然王宮内で出会い、すれ違いながらも婚礼目前までこぎつけるのですが、そこで権力者たちの謀略によってヒロインは死——んだことになります。ヒロイン自身も記憶をなくし、主人公も家族も皆、ヒロインの死を信じそれでも彼女を忘れられず8年後、が本筋です。この年齢ならば本役さんが子役をやってもいいし、子役がいてもいい。そこは演出家の先生におまかせ。

おまかせと言っても当然ヲタクなんで配役妄想なんてもう飽きるほどしている訳なんですけども、今最もこの作品に似合うと思っているのが花組の柚香光さんと水美舞斗さん。そう、れいまい。れいまいにやって欲しい!のです。 

 

人物相関図 | 『太陽を抱く月』 | BSフジ

 

だってほら、人物相関図を見てくださいよ。マイティーとヤンミョン君(2番手)役のチョン・イルさん、お顔そっくりじゃありません??もうマイティーには素化粧でやっていただきたいくらいです。この配役妄想話をしていると、このドラマをヅカでやってほしいというよりもマイティーにチョン・イルの役をやってほしいみたいになってしまうのです。でも、いい役なんですよヤンミョン君。この役でチョン・イルは人気が出たというし(ほんと韓流については何も知らなくてごめんなさい)。2番手が「いい役」な作品っていいよねえ、とヅカヲタは思います。

そしてれいまいでやるならば、と脇を考え始めるとまず決まるのがウン役にちなつ。無口で美形で凄腕の剣客というやりすぎ設定で台詞は少なくなるでしょうが、2番手とヒロインの兄の親友、そして大人になってからは主人公である王の護衛になる、その2つの立場の間で揺れ動く、という役どころです。これもいい役。

あと個人的にこれやって欲しい!と思うのは主人公の妹・ミナ公主(正室腹の王女)を音くり寿ちゃん。ヒロインの兄へ激しい恋心を抱きます。あとは大王大妃様にまりんさんとか。妄想は膨らむ。同志の方がいらしたら、是非配役会議をしたいです。

 

あーれいまいのメラジゴ見たかったな(近くに来てくれない)。

 

ちなみにこのドラマで一番好きなお顔はユジョンちゃん…と言いたいところですが、本当はヤンミョン君の少年時代を演じたイ・ミノくん。そう言ったら友人に「好きwwwそうwwwwwwww」と大草原にされたことを最後に書き留めておこうと思います。 

 

天は赤い河のほとり 3/31、4/1

WSSその2も2回目の観劇の感想も上げられないまま大劇場公演を迎えてしまいました。梅田公演までに何か書けたら書きます。と言って書けた試しはありませんが…。

 

さて、ゆりかちゃんまどかちゃんお披露目おめでとうございます、の大劇場公演に行ってきました。WSSに引き続いて「天は赤い河のほとり」は連載当時夢中になって読んでいた作品だったので、そりゃあもう発表時には飛び跳ねて喜びました。

 

当初私が予想(というか希望)していた主な男性陣の配役がこちら。

黒太子:愛ちゃん

ザナンザ:ずんちゃん

ルサファ:りく

カッシュ:そら

ミッタンナムワ:かける

 

一番譲れないのはかけるミッタンナムワだったんだけど(笑)、そこだけ外れました。でもあーちゃんはいいミッタンナムワでした。そしてかけるにタロスを持ってくるあたり、かけるの使い方は相変わらず間違えないなあと思います(神々とか)。

 

初日から漏れ聞こえてくる声に1割の期待と9割の不安を抱いてムラへ行きました。不安の割合が多すぎたせいか、結果的にはそこまで落ち込むこともありませんでしたがしかし、この作品は小柳先生の作品史上一番の駄作なのではないかと思います(初期の小劇場は未見のものもありますが、とりあえず大劇場作品を基準として)。

小柳先生が描きたかったのはナキアとウルヒ、そしてマッティワザとタトゥーキアなんだな、ということはよくわかりましたが、主役であるカイルとユーリの描かれ方の中途半端さに目を瞑ることはできません。特にユーリの「王の妃としての資質」について全く描かれていないことが私が一番引っかかった点でした。

原作ではティトが皇族の妃であるユーリを殺そうとした罪で死刑にされるところを、ユーリが「こんな時に使わないで何のための権力なのよ」と言って助けようとして、そこで初めてカイルはユーリが「人の上に立つ者の資質」を持っているのではないかと気が付くのですが、この舞台でそれらしきものというとミタンニ軍に人質として捕らわれたユーリがイル・バーニの制止を振り払ってマッティワザに無謀にも丸腰で襲い掛かり、なぜかいとも簡単にマッティワザの剣を奪い取って……え、まさかここなの?これがユーリの王妃としての資質を表していると言うの?と失笑しか生まれないこの場面だけです。初日の新聞記事だったかにユーリは「運動神経抜群」という記述を見かけた気がするのですが(プログラムかな?)、それで済ませるにはお粗末な演出だし(力業にはなっていない)、それが観客に「あり得ない」と思わせてしまうのは脚本の問題ですよね。

 

その点ではまだラムセスの方が、ユーリのその資質を見抜くチャンスがあるように描かれていると思えます。ミタンニ軍とヒッタイト軍の戦いの様子を探りに来たところ、女性達が危ない目に逢っているので思わず助けに入る、そこで出会ったユーリの(対マッティワザの)言動に「おもしろい女」だと感じ(台詞にはありません)、カイルに「俺がもらっちまうぜ」とだけ言い残してその場を去る。この時点ではおもしろ半分でちょっかいを出しただけ、というスタンスでいいと思うのですが、2度目の登場では倒れているユーリを見つけて「俺にもツキがまわってきた」と言うので本気だったみたいですね(笑)。それでもそこの急展開には目を瞑れます。その後が割と丁寧に描かれているからかな。ラムセス家の描写もほほえましく、舟のシーンもいい。その後ヒッタイト帝国のためにエジプト王宮にまで乗り込んで、見事証拠を掴んで来たユーリに惚れ直して「本当に俺の妻になる気はないか」と口説いて、また振られる。キキちゃんの演技のおかげもあるかと思いますが、ラムセスの描かれ方はこの尺でなら納得のできるものでした。 

その他のキャラクターにしても、原作ファンとしては全体的に「もったいない」という思いばかり浮かぶ1時間半でした。このお芝居ではラムセスが一番好きなキャラターでしたが、私は原作ではザナンザが好きで(と言うかザナンザのエピソードが好き)ずんちゃん演じるザナンザがユーリを初めて女性として意識した時のあの表情にもっとたくさんの観客の目がいくように演出してほしかったし(そうでないと犬死と言われてしまう)、三隊長の各エピソードが使われないのは仕方ないとしても、せっかく新しい設定を作ったタロスの心境も分かりにくかったです(ユーリでなくカイルを認めるという展開は良いと思います)。マッティワザの捨て台詞がいまいちかっこよく決まらないのはユーリの資質が描かれていないことに繋がるのですが、あそこはナディアが出てきた方が良かったのではないかと思います。

結局、原作を生かす為には1時間半では足りなかったという一言に尽きるのですが、それでもやると選択したのであればそれなりにまともなものを見せてもらえると、それだけ小柳先生には期待していたので残念な結果になりました。

つい先日まで雪組がトップコンビのお披露目公演をしていましたが、あのお芝居は好き嫌いや良し悪しは別としてトップコンビのために描かれた作品だったという点でとても満足のいくものだったので、そういう意味でも残念です。トップコンビ以外の組子にとっても、果たしてやりがいのある作品だったのだろうか…とさえ思ってしまいます。WSSや不滅がそうだったから今回はいいというものでもないだろうし。ただただ残念です。

 

脚本や演出への不満はどれだけ長く語っても止まらないのでそろそろで切り上げて、気になった方それぞれについて少しだけ。

まずキキちゃん。WSSのベルナルドは私が思い描いていたキャラクターと少し違っていて物足りなさを感じたのですが、今回はもう、脱帽。何がというと、台詞も歌詞もすごくクリアで、大劇場のあまり音響のよくない片方のスピーカーからしか音が聞こえないような席で見た時も、キキちゃんの台詞だけははっきりと分かりました。あれは凄い。役作りもとても良かったし、これから宙組でキキちゃんを見ることができるのが実感として嬉しくなりました。

ずんちゃんザナンザはただの優し気な仲の良い弟、というくらいにしか描かれていなかったのでが残念でしたが、謁見の場でのユーリを見つめる表情は切ないほどに想いが伝わってきました。すべてが安定しているスターさんなので、いつも何も心配はしていないのですがそろそろ何か転機が訪れて欲しいなと思っています。次のアニタがそうなるかしら。

 カッシュそらはあれだけアニタアニタ言ってた口で平気で言いますけど、男役の和希そら最高ですね!というビジュアルでした。三隊長ではカッシュが好きなので(だからこそそらにやってほしかったのだけど)あのビジュアルに仕上げてきてくれて嬉しかったです。じゅりちゃん演じるハディに鞭を取り上げられるところが一番萌えましたが、でもちゃんとウルスラは存在しているのよね、出てこないだけでね。

そんなじゅりちゃんはようこそ宙組へ!星組の時から好きな娘役さんだったので、これから宙組で見られるのが嬉しいです。りらちゃんが行ってしまったのは寂しかったけれど…。お顔の輪郭的に前髪があった方が美人度が上がると思ってるので、ハディはめたんこかわいかったです!!そしてネフェルトららちゃんもかわいくて、あおいさんのキャラクターもあってラムセス家は楽しい場面でした。

原作ファンとしてはもう少し色濃くビジュアルを作って欲しかったな、と思ったのは愛ちゃんマッティ。でも周りとのバランスかなあ、とも思ったり。ウルヒはもう少しなんとかならないかなあ…ナキアとのバランスが悪いように感じます。せーこちゃんのナキアは素晴らしいんですが、ナキアと言えば「私はネルガルとも手を結ぼう」という台詞が一番いただけなかったです。「宦官」という言葉を置き換える必要はないと思うのですが、ネルガルという固有名詞はさすがに置き換えた方が良いかと思います…と最後は結局脚本へのダメ出しになってしまいましたが、東京公演に向けてあまり改善は望みません。どうも上手くいく気がしないからです。と言いつつも、その予測を裏切ってくれることもどこかで期待している自分がいます。それくらい小柳先生のことは信頼していたからです。

 

本当にお披露目公演としては演者の力がもったいないな、と思う作品になってしまいましたが、これからまかまど時代は長く続くと思っているのでこれにめげずに良きトップコンビになっていってくれることを期待しています、応援しています。

そらアニタに寄せて

和希そらさんについて。

 

そらを知ったのは例に漏れずまぁ様ブリドリです。あの番組が楽しくて楽しくてヅカヲタになったようなものです。原点ですね。
ジャニヲタ界には「担当」という言葉がありますか、ジャニヲタ時代、担当(自担)とは別にとてもとても好きなタレントさんがいました。その方はもう、凡人の努力って無駄なんじゃないかしら?と思えるほどの天性のダンサーさんで、神様に愛されるってこういうことなのだなあ、と思っていました。


それと同じことを感じたのが、ブリドリの和希さんです。あのSABARSのオリジナルダンス


身体のラインが美しいこともひとつの才能だと思うのですが、和希さんのダンスの美しさは体重移動のそれにあると思っています。重力をコントロールしているのではないかと思う、あの動き。前述のジャニーズの方も正直スタイルの良い方ではありませんでしたが、誰よりも美しかった。
ブリドリを初めて見たときはまだまだジャニヲタでしたが、そうか宝塚にもこういうダンスをする子がいるのか!と嬉しくなりました。そしてあの中身、愛さずにはいられません。

 

もちろん、そらの歌声も好きです。現役の男役さんの仲では一番好きだと言っていい。男役をやるためのような歌声!バウのワークショップでの「僕こそミュージック」は泣きました。いつか演じてもらいたい役はロミジュリのベンヴォーリオです。どうしても「どうやって伝えよう」をあの声で聞きたいから。当然ロミオはずんちゃんです。

 

そんな才能に恵まれたそらに、ついに回ってきた大役アニタ

見なかったら一生後悔する。そう思って必死になってチケットを取りました。余談ですが、某カード枠の発売時間10分前になって余計な話をしてきた奴のことは一生許しません。それでも死物狂いで取りました、2017年一番頑張ったと思える出来事です。あんなに緊張する仕事はないぜ。おかげで友人たちと一緒に見に行くことができるし、そらを見てもらいたい!と思っていたヅカ未体験の方とご一緒できることにもなって過去の自分に感謝しかないです。

 

さて。

実はこの記事は2度目の観劇の前に上げようと思っていたものでした。 一度気持ちに整理をつけてから、2度目にして最後の観劇に臨もうと思っていたのですが、結局この先の文章が何も書けなくなって観劇を迎えてしまったのでした。

 

そらアニタは想像通りのアニタでした。

 

想像以上、とは言えませんでした。 それは私が過剰なまでにそらに期待していたからで、決して期待外れだったという意味ではありません。私が見たかったアニタがそこにいたのです。ダンス、歌。そしてそれ以上に芝居、そして更に仁。すべてがハマっていました。神憑りとはいいません。あれは全て、そらの技術力の結集だからです。

 

それでも、私たちが手放しで絶賛しているそれを、宝塚を見たことがなかった方にも「初見でも素晴らしさが伝わってきました、圧巻でした」と言ってもらえた時は本当に嬉しかったです。自分には「当たり前のこと」すぎて、冷静な視点を持っているとはとても思えなかったから。ああ、きちんと伝わるアニタだったのだ、となぜか私が自信を持てました。

 

そらアニタの素晴らしさを伝える文章はすでに溢れていると思いますので、それは書きません。うまく書けないから、ですが。

 

願わくば、このアニタ役が和希そらさんの通過点となりますよう。ここは彼女の宝塚人生の頂点ではありません。ますますのご活躍を、次回大劇場公演ではきっと勇ましい武人の姿を見せてくださることを信じています。

 

 

 

 

 

 

 

 

WEST SIDE STORY 1/13 11:00 その1

フォーラムは星ラブドリ以来だったでしょうか。3階席には開演前はエレベーターでしか行けませんよ、と言う未来の自分への伝言。

 

何から書こう?という言葉がまず出てくるのが現況。でも次の観劇までに一度アウトプットしてしまいたいことがたくさんある。困りました。

 

まず真風涼帆さんのトニー。

演目が発表された当初、え、じゃあゆりかがトニーってこと?それはミスキャストじゃなくて?と思いました。一番身長もあるし、どう考えてもベルナルド役者だと思ってました。でも、それは間違ってた。ゆりかは素晴らしいトニー役者でした。私がゆりかを初めて見たのがロスグロで、当時は「星組の三番手はすごく若手」という程度の認識でした。実際に舞台で見ても「なんだかぬぼーっとした子だな」というのが印象の全てで、それはその後変わることになるんですけど今はそれは置いておいて、その「ぬぼー」っと感が今回のトニーにはふごくはまっていました。

ジェッツにいるだけでわくわくした、その気持ちはいつしか無くなってしまって今は毎朝見る夢について考えている。何かがやってくる、その予感だけで仲間と距離を置き、大人と付き合うようになる。ダンスパーティーでマリアに出会って、かつての仲間は今から始まる戦争会議にピリピリしているのに、そこへ勢いよくドラッグストアの扉を開けて駆け込んでくるトニー。

「ドク、聞いて!!」

私はここのゆりかが一番好きです。マリアに出会ってから、ずっとふわふわと空を飛んでいる、という描写が本当にはまっていた。自分がドクだったら、かわいがりたくなるゆりかトニー。そう思わせたらもう勝ちでしょう。ゆりかちゃんに完敗。

 

星風まどかちゃんのマリア。

まず、顔が、小さい。小さすぎる。

一言めがそれかよ、と言われて当たり前ですが、ゆりかとの対比がすごいんだもん。あ、大小だけの話ではなくて。でも大小あるのがすごく良かったと思いました。3階席からは更にその対比が生きて、もう身長差20cmはあるんじゃない??くらいに見えるんですよ。別に身長差絶対ではないのですが、男役がキスをするのに膝を折る、というシチュエーションは問答無用できゅんとするのです。

まかまどの声の相性もすごく良いと思います。2人声色が甘く重なるTonight。まどかもゆりかも高音はちょっと…な部分もありましたが、お芝居になっていればそんなことは気になりません。

想像していたよりも「おきゃん」なまどかマリアでしたが、その分、短時間で成長するしかなかったマリアの姿が辛かったです。ただラストシーンが少し間がもっていないように感じたのはあれは脚本のせいかな。2日めで全体的に固さはまだあったので、次の観劇でどう感じるかが楽しみです。

 

宙組デビューの芹香斗亜さん。

コンサバのキキちゃんが好きで、ああいう役をやらせたらピカイチ、と思っていたので組替え発表されて「じゃあベルナルドか…」とゆりかトニーに対して思ったようにキキちゃんにも思いました。

結果は、ゆりかトニーほどにははまっていたとは思いません。もう少し色濃さは欲しかったかなあ、と思います全体のバランスを見ると。戦争会議や決闘シーンの間の良さはやはりずっと二番手を張ってこられた方だと思いました。

トップコンビの相性はもちろん、トップさんと二番手の相性の良さって本当に大事だな、とまぁまかで学んだので、まかキキには期待しています、これからの宙組を、ゆりかを支えてあげてください。キキちゃん、ようこそ宙組へ。

 

桜木みなとさん。

「神々~」の時のような役作りで来るのかな?と思ったらずいぶんとわんこなずんちゃんリフでした。リフとしてはもう少し大人な部分もあってもいいかな、と思うんですマーキューシオが最期に「お前が間に入ってきたから刺されたんだぞ」と言うように、トニーに対しては尻尾を振るだけじゃない方が私は好みです。

これはゆりかとの学年差かな?と思うのですが、ずんちゃんは宙組が誇る95期スターですので、もっとやってもらいたい!ずんちゃんにここまで辛めの意見を持つのは初めてかもしれません。今週の男研でお話されてましたが、元々の歌やお芝居に加えて、お化粧も髪型も弱点を生かして美しくなって、いやでも今後に期待してしまうスターさんですから、今回のリフは普通に出来て当たり前、くらいの辛めでいきたいと思います。頑張れずんちゃん。

 

チノ、蒼羽りくさん。

私、りくチノすごい好きです、大好きです。クレヨンの時もだいたいこの一言で終わったな。

私はチノはもっとマリア自身を愛していると思っていたのですが、プログラムの座談会でジョシュア先生が「マリアと結婚できることはラッキーだと思っている」くらいだと言ってるのを見て、そうかマリアはまだプエルトリコから呼び寄せられて1ヶ月で、元々旧知の仲ではないということなのかな?と解釈しました。

りく自身の解釈としては、周りにいる人全てに優しい、と語っていたけれど、チノが愛していたのはベルナルドと彼が作ったチームだけなんじゃないかなあ、と思わずにはいられない、マリアの寝室にチノが訪ねてくるシーン。

悪い知らせだ、と告げるとマリアは「トニーに何かあったのね?教えてちょうだい!」と取り乱す。何かにはっと気がついたチノがマリアが羽織っている上着を剥ぎ取る。白い薄布の下には真っ先に兄を心配をするはずの妹が着るべきではない、華やかな、まるで花嫁のようなピンクのドレス。それを見たチノの絶望と怒りの表情。

この瞬間、マリアはチノにとって「仲間を守って死んでいったベルナルドを侮辱した」人間になったのだと思います。そして、復讐をしなければならないことに気がついてしまう。

どう解釈しても、チノの未来が明るくないように思えてしまうのは演者が語っていたのと同じですね。チノは罪を償ったあとはマリアともかつての仲間とも会うことはないんじゃないかな、と私は思います。ラストのチノの表情がそう語ってるように思えました。

 

続きます。

WSS初日おめでとうございます

今日から宙組公演「WEST SIDE STORY」が始まります。

 

ヅカヲタになった経緯は追々書いていきたいと思いますが、もうWSSが始まってしまうのでそんなに悠長にしてもいられません。

 

子どもの頃から、刷り込みのように親に見せられた映画のひとつがこのWSSです。ブロードウェイ版はもちろん見たことがありませんがJ事務所のはあります。嵐さんが主演だったやつね。そこから何年ぶりになるのかは数えてませんが、あれも女役はジェンヌさんでした。J事務所の公演にはOGさんはよく出演されるのでヅカってそんなに遠い存在でもないんですよね、って話が逸れました。

 

ヅカで、それも好きな宙組で、WSSが見られる!というのがまず嬉しくて、公演キャストに「和希そら」の名前があることを確認した時は誇張でなくガッツポーズをしました。

 

私は和希そらさんのダンスが大好きです。何故ならジャニヲタだから。
この話もそのうちたくさんしたいと思います。

 

そして、キャストの顔ぶれを見て「これは…アニタが来る……」と唾を飲みました(今回はアニータ表記ですし実際にはアニータの方が発音が近いかと思うのですが、昔からの表記に慣れているのでこちらで)。

 

そりゃあもちろん、男役をやれるのは今だけなんだから、今しか見られないものなんだから、Jet Songだって見たいしCoolだって見たい。でもアニタは?今この座組でならやっぱりそらが一番の適任ではないの?Americaのそらが見られることも、この先決して多く機会が訪れるものでもない。どっち?どっちが見たいの私は!?
と毎日葛藤していました、勝手に。

 

そこで映画を見返すと、いとも簡単にアニタに軍配が上がりました。ベタな言い方をすると、やっぱりアニタって「いい役」なんですよね。ロミジュリでは乳母が私は好きなんですが、WSSではその乳母の役割はこのアニタな訳でそりゃ私がアニタ見たいと思うのは当たり前でした。ヒロイン・マリアに寄り添い、シャークスのリーダーの一番近くにいて、ジェッツとは関わりたくなかったのに、その悲しい出来事のせいで運命の引き金を引いてしまうアニタ

 

理屈はある、けれど理屈じゃなくそらアニタが見たい!生き生きとAmericaを踊るそらが見たい、絶望を知ったそらの表情が見たい。

 

もうすぐその願いが叶おうとしています。初日おめでとうございます。アニタ、楽しみです。

宝塚との出会い

私はかつてジャニヲタでした。

そのジャニヲタが如何にして宝塚に出会ったのか…という話になるところですが、私の場合ヅカとの出会いはジャニヲタ以前に遡ります。

 

私の初宝塚は1997年の花組宝塚大劇場公演、宝塚グランド・ロマン「ザッツ・レビュー」です。

古いですか。そうですね。

 

親戚との旅行でした。京都と奈良と、なぜか宝塚市に行きました。旅行の出資者は祖母でしたが、宝塚観劇を旅程に入れたのは誰だったのか。おそらく私の母だと思います。

 

宝塚にはおそらく電車で行ったのだと思います。うっすらと、宝塚駅の記憶があるからです。「駅の周りに何もなかった」という記憶が。ヅカヲタになってから訪れたムラは、記憶の中の街よりも「だいぶ周りにいろいろあった」のですが、それはただ単に記憶が薄れただけなのか、震災の2年後という時期が影響していたのかは、もう分かりません。当時の私は恥ずかしながら、ニュースで見たテレビの中の世界と宝塚が繋がってはいませんでした。

 

劇場の中の記憶は全く残っていないのですが、プログラムを買ってもらってその冊子の後ろの方に載っている素化粧のスターさんが、特にトップスターさんが「普通に美しい女性」だということにびっくりしたのを覚えています。舞台中継すらほとんど見たことがなく、劇団員が女性のみ、ということだけを知っている程度だったので「どう見ても綺麗なお姉さん」にしか見えない真矢さんが男性を演じるというのが信じがたく思えました。

 

そう、当時のトップスターは真矢みきさん。

 

よく生徒さんが宝塚を初めて見たときに「その華やかさに魅せられて、そのまま宝塚を目指すことを決めた」とのようなことを仰いますが、私が圧倒されたのはその世界観ではなく「トップスターの力」でした。

 

歌も、芝居も、ダンスも。技術ではなく、力の差。他のスターさんとはまるでパワーが違う。

 

私の目は常に真矢さんに釘づけでした。

 

とにかく圧倒的な華。私は今でもどちらかと言うと真ん中に立つ人には技術よりも華を求める傾向にあるのですが(そのくせ好きになるのは真逆のタイプだったりする)、この体験が相当な影響を与えてるのでないかと最近思うようになりました。皆から好かれるお人好しの主人公・泰平、常にその泰平を中心に(当たり前なのだけれど)回るストーリー展開、誰もがその泰平の幸せを願わずにはいられなくなる結末…何より真矢さん演じる泰平の魅力によって物語にぐいぐいと引き込まれました。

 

今となってはそれは、トップスターありきの宝塚の手法に嵌められていた部分もあるかと思うのですが、頂点に立つ人の凄さを思い知った宝塚との出会いでした。その頃の私は言うなれば佐賀にいた頃の朝夏さんと同じような境遇だったのですが、鮮烈な印象を与えられはしたもののその「凄さ」に圧倒されるだけで憧れるまでには至らず、ヅカヲタになった今、しまった一度くらい記念受験しておけばよかった!とネタになったのに!と思ったりします。観劇の3ヶ月ほど前に進路のためにバレエを辞めていたから、そのタイミングのずれは大きいかもしれません。運命とはそう言うものですね、まぁ様(私は田舎の人間なので、田舎から出てきてトップになった方に弱いです)。

 

結局その後20年近くヅカヲタとは縁のない人生を送った訳ですが、この一度だけの体験は私の記憶に色濃く残り、テーマ曲の「レビュー 明日への希望」を忘れることはありませんでした。

 

「それは華やかに輝いて ときめきに胸は躍る」

 

20年経って、この歌詞を実感する日が来ようとは。

 

ありがとうございます、公平先生。 私は今、宝塚に力をもらっています。

 

はじめまして、元ジャニヲタです

あけましておめでとうございます。

そしてはじめまして、元ジャニヲタの現ヅカヲタです。

 

ジャニヲタ時代に慣れ親しんだはてなに帰ってきました。体感的には10年ぶりくらいなのですが、よくよく考えると8年ぶりくらいなのかな?でも3.11のときはもうどっぷりとTwitterに浸かっていた気がするので10年と言っても間違いではなさそうです。

 

ヅカヲタになってから3年半ほどが経ちました。その前にジャニヲタだった期間は軽く2桁あるので、まだそんなものか、と指折り数えて思いました。一生自分はジャニヲタなのだと思っていたのに、どうして「そのうち観てみたい」「老後の趣味にしたい」としか思っていなかった宝塚に転がるようにハマってしまったのか。しばらくはその経緯をゆっくりと綴っていきたいと思います。

 

2018年もすべてのヅカヲタが愛に包まれますように。今年からどうぞよろしくお願いします。